日本帝国陸海軍無線開発史

大西成美氏の「本邦軍用無線技術の概観」をベースに資料追加

2019-04-09から1日間の記事一覧

4-3-1 94式1号無線機

4-3-1 94式1号無線機 昭和6年(1931年)度から研究に着手した。その送信機の初めは、水晶(又は自励)発振及び数段増幅のもので、構造も複雑、容積も大(1000×1000×500耗)であったが、真空管と水晶発振子の発達とにより一段増幅とし形態も約半減した…

13 特徴ある研究

13 特徴ある研究多数整備されなかったものではあるが、特徴ある研究成果または真空管の開発等で興味のあるものについて概述する。昭和12年より実用機の無線操縦が研究され、昭和15年に至って完成した。 実用航空機の無線操縦被操縦機は3座の94式水上偵察機…

12 海軍用電波兵器

12 海軍用電波兵器海軍に於ける電波兵器の名称は、陸上装備対空見張用を1号、艦船装備対空見張用を2号、ドップラー方式のものを3号、射撃用を4号と称していた。航空機上装備用はその装備を秘匿するため、見張用を空6号、逆探を空7号と呼んでいた。 …

11 航空用無線機

11 航空用無線機海軍航空用無線機は、その特性上、長、短波兼用のものが多いので、使用周波数により区別するものをさけ、用途及び制式順に従って概説する。 11-1 機上用無線機89式空1号無線機89式空2号無線機94式空1号無線機94式空2号無線機特型96…