日本帝国陸海軍無線開発史

大西成美氏の「本邦軍用無線技術の概観」をベースに資料追加

4-3-17 96式飛3号無線機

4-3-17 96式飛3号無線機
昭和7年(1932年)度から研究に着手した。
数次に亘る試作、試験、改修等を経て昭和10年(1935年)審査を完了したものである。
本機を装備するのは単座戦闘機であるので、試験には特に困難を感ずることが88式飛行機用3号無線電話機審査の経験から予想された。
そこで予め操縦将校で無線技術にある程度通ずる者を選定、これらに当たらせる処置が講ぜられた。
本機の重要諸元は次の通りである。
用途   戦闘機用
通信距離 10Km
周波数  4.600~5,000Kc
送信機  出力  A3 3w
          OSC  PA
     真空管   -  UZ41
              Mod
     電源  24V蓄電器及びコンバーター
         200V100mA、、7V 2A
受信機  方式  スーパーヘテロダイン RF1 IF1 AF2
     真空管 
          電源  送信機用を使用
空中線  固定逆L型 H=0.5m、
     接地 機体
 
参考文献
本邦軍用無線技術の概観 大西 成美
日本無線史 第九巻 電波監理委員会