日本帝国陸海軍無線開発史

大西成美氏の「本邦軍用無線技術の概観」をベースに資料追加

会社15

会社01

富士通信機株式会社

富士通信機株式会社ウィキペディア富士通からの抜粋1923年、古河電気工業とドイツの電機メーカーであるシーメンス社が発電機と電動機を日本で国産化するため合弁会社として富士電機製造株式会社(現・富士電機株式会社)を設立。社名の富士の「富」は古河グ…

株式会社日立製作所

株式会社日立製作所日立製作所史2(昭和35年12月発行)からの抜粋第5章 製品第4節 通信機1 電話機逓信省によって、わが国の標準形電話機が2号形から3号形に切換えられたため、当社でも昭和14年以降は、2号形の生産を中止して3号形の生産に移行した。3号形は…

松下電器産業株式会社

松下電器産業株式会社松下電器五十年の略史(昭和43年5月発行)からの抜粋戦争の時代 昭和12年から20年(1937から1945年)三 太平洋戦争と軍需生産「帝国陸海軍ハ本八日未明、西太平洋ニオイテ米英軍ト戦闘状態ニ入レリ」- 昭和16年12月8日、日本軍は、ハワ…

日本通信工業株式会社

日本通信工業株式会社日本電気株式会社七十年史社史(昭和47年7月発行)からの抜粋系列会社の確保日本通信工業株式会社同社は、昭和7年11月、日本電話工業株式会社として設立され、その後、昭和12年8月、前出の日本周波電気時計(株)、(株)三陽社製作所、(株)…

岩崎通信機株式会社

岩崎通信機株式会社岩崎通信機五十年史からの抜粋第1章 設立から終戦まで 新工場の用地確保昭和17年2月、日本軍はイギリスの重要軍事基地シンガポールを占領したが、その際捕獲した兵器のなかに初期のレーダである電波探知機が発見された。レーダの着想は、1…

国際電気通信株式会社

国際電気通信株式会社国際電気通信株式会社社史(1949年発行)から軍需関係を抜粋する。第3章 研究と製作3.1.1 無線関係1)機器関係a)超短波多重機器昭和16年、日満ケーブルの不時の障害に備える目的で簡易な超短波多重機器の研究を開始し、同年10月朝鮮海峡…

川西機械製作所

川西機械製作所続日本無線史<第一部> 昭和47年2月発行からの抜粋軍用無線機などの増産のため昭和14年(1939年)末から明石市大久保町の敷地30万㎡に建設を進めていた大久保工場が逐次完成した。無線部門では翌15年11月第一通信機部(陸軍関係、工場延べ面…

三菱電機株式会社

三菱電機株式会社三菱電機株式会社社史創立60周年(昭和57年発行)からの抜粋第2章 戦時下の発展と受難3. 戦時体制に組み込まれる経営太平洋戦争への突入直前の昭和16年11月、当社は定款を改正し、代表取締役として取締役会長、常務取締役のほかに取締役社長…

日本電気株式会社

日本電気株式会社日本電気株式会社七十年史(昭和47年7月発行)からの抜粋第3章 戦時統制化の経営第3節 軍需生産への協力無線兵器と水中音響兵器の生産玉川向製造所の生産および売上高が激増したのは、特に次のような事情によるものであった。すなわち、日華…

東京芝浦電気株式会社

東京芝浦電気株式会社東京芝浦電気株式会社八十五年史(昭和38年発行)からの抜粋第5章 通信機器第1節 電子機器1太平洋戦争まで三極真空管が発明されて間もなく、当社前身、旧東京電気株式会社がその試作に成功し、その後も製造をつづけてきたが、当時の無…

東京無線電機株式会社

東京無線電機株式会社満州事変勃発以来、軍用無線機の需要が増加し、特に昭和12年支那事変以来軍用無線機の需要が激増したので、資本金を210万円に増資し、会社の規模は次第に拡充された。同社は創立当時は、各種無線機の製作を行い、各方面に納入していた。…

東洋通信機株式会社

東洋通信機株式会社日本無線史第11巻からの抜粋東洋無線電信電話株式会社及び明昭電機株式会社の両姉妹会社共、昭和12、3年前後して資本金をいずれも200万円に増額したが、両会社共に在来の如き自己資本の形態を以てしては、その企業目的を達し得ないので、…

沖電気工業株式会社

沖電気工業株式会社 沖電気100年のあゆみ(昭和56年11月発行)からの抜粋第3章 昭和不況と戦時経済のなかで生産拠点の増強この大連工場でつくられた製品はすべて軍用品であった。小瀬常務の島嶼の計画では、満州国で使う電話交換機と電話機が主であったが、…

日本無線株式会社

日本無線株式会社日本無線社史 55年の歩み(昭和46年6月発行)からの抜粋第2章 陸軍電子機器 第1節 概要陸軍の電子機器の歴史は、我国無線史の重要な一翼をなすものであった。当社も創立以来常に積極的に協力を続け、貢献するところ大であった。その成果がや…

安立電気株式会社

安立電気株式会社アンリツ100年の歩み(平成13年6月発行)からの抜粋第2章 安立電気の誕生第2節 戦時体制下の当社◆軍から認められた技術と製品当社は創業以来の経緯もあって、陸・海軍からの委嘱を受け軍用機器の開発・製造を進めた。船舶用無線送受信機や無…

11-1 機上用無線機

11-1 機上用無線機11-1-1 89式空1号無線電信機89式空1号無線電信機は、航空機用長波無線電信機であり、送信機の入力150W、波長600乃至1500m、A1送信のみ可能、受信機は6球式で、波長600乃至3000m、A1、A2、A3受信可能、空中線は垂下空中線、電源…

11-2 地上用無線機其の他

11-2 地上用無線機其の他11-2-1 3式空5号無線電信機3式空5号無線電信機は、基地専用の移動可能電信機で、入力900W、周波数範囲300乃至20000Kc、重量150Kg、通達能力は1500浬である。 本機の重要諸元は次の通りである。用途 基地専用(移動可能電信…

14 軍用無線機器製造事業史

14 軍用無線機器製造事業史14-1 安立電気株式会社14-2 日本無線株式会社14-3 沖電気株式会社14-4 東洋通信機株式会社14-5 東京無線電機株式会社14-6 東京芝浦電気株式会社14-7 日本電気株式会社14-8 三菱電機株式会社14…

11-1-12 3式空1号無線電話機

11-1-12 3式空1号無線電話機3式空1号無線電話機は、戦闘機用として96式空1号改1よりも性能向上したもので、周波数範囲を5000乃至10000Kcとし、送信機入力を100Wに増大したもので、重量は30Kgとなった。また、使用真空管の統一を計り、真空管の種…

11-1-10-2 1式空3号無線帰投方位測定機

11-1-10-2 1式空3号無線帰投方位測定機昭和6年頃、大型飛行艇の出現に伴い、独国テレフンケン社製機上方位測定機(T式方位測定機と呼称)を購入してこれを実験したところ、成績概ね良好で、これを制式兵器として採用することとなった。次いで昭和10…

11-1-10 1式空3号隊内無線電話機

11-1-10 1式空3号隊内無線電話機1式空3号隊内無線電話機は、2座乃至3座機で、周波数範囲30乃至50Mc、送信機入力10W、性能概ね前者(98式空4号機)と同様で、重量18Kg、通達能力対機5浬とせられている。 本機の重要諸元は次の通りである。1式空3号隊内…

11-1-9 98式空4号隊内無線電話機

11-1-9 98式空4号隊内無線電話機98式空4号隊内無線電話機は多座機用で、周波数範囲30乃至50Mc、送信機入力40W、送受信共水晶制御で楽音送信も可能となっている。その重量35Kg、通達能力対機20浬とせられている。 本機の重要諸元は次の通りである。用…

11-1-8 96式空4号無線電信機

11-1-8 96式空4号無線電信機多座機用短波電信機で、送信機入力300W、周波数範囲5000乃至10000Kc、但し受信機は短波の外に300乃至500Kcの長波をも受信可能となっている。送信機は遠隔管制式であり、93式空2号無線電信機1型の改良型と称すべきものである…

11-1-7 96式空3号無線電信機、2式空3号無線電信機(N3)及び18試空3号無線電信機

11-1-7 96式空3号無線電信機、2式空3号無線電信機(N3)及び18試空3号無線電信機主として3座機用電信兼電話機であるが、多座機にも搭載された。送信機は入力150w、周波数範囲、短波5000乃至10000Kc、中波300乃至500Kcの長(中)短波兼用のものである。送…

10-3 軽便無線電信機

10-3 軽便無線電信機10-3-1 TM式軽便無線電話機周波数5~10Mc 出力5W 10-3-2 TM式中軽便無線電話機周波数2.5~5Mc 出力7W 参考情報 本文へ 参考文献本邦軍用無線技術の概観 大西 成美日本無線史 第十巻 電波監理委員会

10-2 移動無線電信機

10-2 移動無線電信機10-2-1 TM式移動無線電信機東京無線電機株式会社製で、送信機は出力150W、自励式、受信機は2-V-2のオートダイン方式である。 10-2-2 TM式短移動無線電信機東京無線電機株式会社製で、周波数範囲3.75~18Mc 送信機は…

10-1 無線電話機

10-1 無線電話機10-1-1 中波無線電話機2号無線電話機周波数1,350~3,500Kc 出力30Wであり、プレート電圧は500V(1型)又は1,000V(2型以降)。受信機は0-V-2又は1-V-2を使用している。送信空中線コイルの中点に受信機入力を結合して、…

9-3 全波受信機

9-3 全波受信機 9-3-1 92式特受信機概要本機は92式特受信機同改1、改2、改3、改4及び1型改3、2型改4等、その改良型が極めて多いのであるが、広く実用されたのは改3以降である。各型共周波数範囲は20 乃至20,000Kcで、20 乃至1500Kcを長波帯、1500Kc…

9-2 短波受信機

9-2 短波受信機9-2-1 89式短受信機概要昭和4年制定された89式短受信機は、15式2号受信機を取扱い簡単なように改造したもので、その性能は大体同じであるが、改善された点も少なくない。3極管によるニュートロダイン方式高周波増幅1段、再生検波、低…