海軍無線開発史
海軍戦闘機用無線電話機の問題点の本質について 海軍局地戦闘機2022年4月21日発行 野原茂氏の文庫本の新刊が書店にあったので、なんとなく購入してしまった。第一章三菱局地戦闘機「雷電」の章の諸装置の項には、無線電話機装備とあるのでこの項の全文をまず…
試製5式軽便無線電話(電信)機米軍の本土侵攻に対処するために準備された海軍の本土防衛部隊用の簡易無線機です。アルミ資材も枯渇状態になりつつある状況であり、金属ではなく木製ケースのものが採用されています。ここまでくると、すでに敗色が直前であるこ…
IFF(敵味方識別)ユニット IFF MarkⅢアンテナは、このSpitfire Mk IXEの翼の下部で、上に座っている乗組員のすぐ左に下向きに伸びているのが見える。 Mark IIIアンテナの垂直方向は全方向性であり、水平アンテナを使用した以前のバージョンよりも大幅に進歩…
AN/APS-13(SCR-718)後方警戒レーダー AN/APS-13(SCR-718)は、戦闘機で使用された「L」バンドの機上「後方警戒」レーダーである。レシーバー-トランスミッター、レーダー、410-420 MHz、パルス、IF 30 MHz、17本の真空管を用いた後方警告レーダーとして…
VHF送受信機 SCR522概説 BC624/SCR522受信機技術データBC 624は、100〜150 mcの周波数範囲で動作するシングルコンバージョン、クリスタルロック、4チャンネルレシーバーです。リモートコントロール専用に設計されている。この装置は、10db s / n比で3〜4マ…
P‐51Dの無線装置P51操縦士訓練教本 (九州大学航空模型部のホームページ内の一コンテンツ)の中に無線装置の項目がありますので抜粋して紹介します。 無線装置最新のP‐51Dの無線装置は、VHF(超短波)送受信機、Detrola受信機、AN/APS-13後方 警戒無線セット、…
Detrola受信機ジャンク★コレクター必見!航空機パーツ?真空管受信機 DETROLA オークション > ホビー、カルチャー > 航空機 > 廃品、放出品 状態:中古個数:1開始日時:2017.02.27(月)17:56終了日時:2017.03.05(日)21:56自動延長:あり早期終了:あり…
11-1 機上用無線機11-1-1 89式空1号無線電信機89式空1号無線電信機は、航空機用長波無線電信機であり、送信機の入力150W、波長600乃至1500m、A1送信のみ可能、受信機は6球式で、波長600乃至3000m、A1、A2、A3受信可能、空中線は垂下空中線、電源…
11-2 地上用無線機其の他11-2-1 3式空5号無線電信機3式空5号無線電信機は、基地専用の移動可能電信機で、入力900W、周波数範囲300乃至20000Kc、重量150Kg、通達能力は1500浬である。 本機の重要諸元は次の通りである。用途 基地専用(移動可能電信…
14 軍用無線機器製造事業史14-1 安立電気株式会社14-2 日本無線株式会社14-3 沖電気株式会社14-4 東洋通信機株式会社14-5 東京無線電機株式会社14-6 東京芝浦電気株式会社14-7 日本電気株式会社14-8 三菱電機株式会社14…
11-1-12 3式空1号無線電話機3式空1号無線電話機は、戦闘機用として96式空1号改1よりも性能向上したもので、周波数範囲を5000乃至10000Kcとし、送信機入力を100Wに増大したもので、重量は30Kgとなった。また、使用真空管の統一を計り、真空管の種…
11-1-10-2 1式空3号無線帰投方位測定機昭和6年頃、大型飛行艇の出現に伴い、独国テレフンケン社製機上方位測定機(T式方位測定機と呼称)を購入してこれを実験したところ、成績概ね良好で、これを制式兵器として採用することとなった。次いで昭和10…
11-1-10 1式空3号隊内無線電話機1式空3号隊内無線電話機は、2座乃至3座機で、周波数範囲30乃至50Mc、送信機入力10W、性能概ね前者(98式空4号機)と同様で、重量18Kg、通達能力対機5浬とせられている。 本機の重要諸元は次の通りである。1式空3号隊内…
11-1-9 98式空4号隊内無線電話機98式空4号隊内無線電話機は多座機用で、周波数範囲30乃至50Mc、送信機入力40W、送受信共水晶制御で楽音送信も可能となっている。その重量35Kg、通達能力対機20浬とせられている。 本機の重要諸元は次の通りである。用…
11-1-8 96式空4号無線電信機多座機用短波電信機で、送信機入力300W、周波数範囲5000乃至10000Kc、但し受信機は短波の外に300乃至500Kcの長波をも受信可能となっている。送信機は遠隔管制式であり、93式空2号無線電信機1型の改良型と称すべきものである…
11-1-7 96式空3号無線電信機、2式空3号無線電信機(N3)及び18試空3号無線電信機主として3座機用電信兼電話機であるが、多座機にも搭載された。送信機は入力150w、周波数範囲、短波5000乃至10000Kc、中波300乃至500Kcの長(中)短波兼用のものである。送…
10-3 軽便無線電信機10-3-1 TM式軽便無線電話機周波数5~10Mc 出力5W 10-3-2 TM式中軽便無線電話機周波数2.5~5Mc 出力7W 参考情報 本文へ 参考文献本邦軍用無線技術の概観 大西 成美日本無線史 第十巻 電波監理委員会
10-2 移動無線電信機10-2-1 TM式移動無線電信機東京無線電機株式会社製で、送信機は出力150W、自励式、受信機は2-V-2のオートダイン方式である。 10-2-2 TM式短移動無線電信機東京無線電機株式会社製で、周波数範囲3.75~18Mc 送信機は…
10-1 無線電話機10-1-1 中波無線電話機2号無線電話機周波数1,350~3,500Kc 出力30Wであり、プレート電圧は500V(1型)又は1,000V(2型以降)。受信機は0-V-2又は1-V-2を使用している。送信空中線コイルの中点に受信機入力を結合して、…
9-3 全波受信機 9-3-1 92式特受信機概要本機は92式特受信機同改1、改2、改3、改4及び1型改3、2型改4等、その改良型が極めて多いのであるが、広く実用されたのは改3以降である。各型共周波数範囲は20 乃至20,000Kcで、20 乃至1500Kcを長波帯、1500Kc…
9-2 短波受信機9-2-1 89式短受信機概要昭和4年制定された89式短受信機は、15式2号受信機を取扱い簡単なように改造したもので、その性能は大体同じであるが、改善された点も少なくない。3極管によるニュートロダイン方式高周波増幅1段、再生検波、低…
11-1-6 96式空2号無線電信機2座機用の電信電話両用の周波数範囲、短波5000乃至10000Kc、長波300乃至500Kcの長短兼用のものであり、送信機入力100W、送信電波は3波一挙動転換可能で、弾着観測用として計画されたものである。その重量45Kg、通達能力は…
11-1-5 96式空1号無線電話機 96式空1号無線電話機と称するもので、送信機入力15W、主として戦闘機用電話兼電信機で、送信機は水晶制御原振器附、受信機は高周波1段増幅、水晶制御局部発振兼第一検波、中間周波1段増幅、第二検波、低周波1段増幅のもの…
9-1 長中波受信機9-1-1 87式受信機概要昭和2年の制定にかかるニュートロダイン式高周波2段増幅、再生検波、低周波2段増幅の真空管式受信機で、可能受信周波数により、1型、2型、3型及び4型の4種がある。 9-1-2 91式受信機概要昭和6年に制定され…
8-4 長短兼用送信機8-4-1 YT式特3号、特5号送信機概要いずれも明昭電機株式会社の製造にかかる自励式短波送信機である。特3号機は出力1KWで、長波側は連結式及び簡単式両用で、特5号機は出力100Wで、長波側は簡単式である。航空隊用のものは電源方式…
8-3 短波送信機 8-3-1 15式2号、4号、5号送信機いずれも大正15年に制定された艦船用短波送信機で、その出力周波数は次の通りである。15年式2号送信機 出力2KW 周波数 3.7乃至20Mc 甲は自励式、乙は原振器附15年式4号送信機 出力500W 周波数 2.5乃至1…
8-2 中波送信機 8-2 1式中5号送信機 概要昭和16年の制定にかかり、中波通信用高性能(自励水晶兼用原振器附)送信出力(250KW)として設計製作せられたもので、諸性能相当優れ、数十台東洋通信機株式会社に於いて製造せられ実用に供せられたが、時局関…
8-1 長波送信機8-1-1 92式3号及び4号送信機概要自励連結式の所謂簡単式長波送信機(3号は出力1KW、4号は出力0.5KW)で優秀品とは云えないが、十年以上も使い慣れたもので艦船及び陸上に装備されて実用されている。92式3号送信機 出力1Kw 自励92式…
5-5-1 軍用簡易テレビジョン装置 電視(テレビジョン)が実用されれば事実上著しい効果をもたらすことは多言を要しない所であるが、陸軍では研究所期に於ける走査にニポー円盤を用いるようなものでは軍用として実用の可能性もないので、暫く研究着手を…
13 特徴ある研究多数整備されなかったものではあるが、特徴ある研究成果または真空管の開発等で興味のあるものについて概述する。昭和12年より実用機の無線操縦が研究され、昭和15年に至って完成した。 実用航空機の無線操縦被操縦機は3座の94式水上偵察機…